くうはくの745

攻略や役に立つ情報も面白い記事もなにもないただの日記です。

侍の心は砕け散り鬼となって消えた【侍道3 その12】

f:id:nanimo745:20220402222346j:plain

そして誰もいなくなった・・・

f:id:nanimo745:20220402222510j:plain

 

俺にかかわるな!

 

この無限ループの世界で何度も何度も転生して色んな人の死を見てきた侍・・・

自らも数えきれないほどの死を体験していくうちに心が崩壊しかけています

 

f:id:nanimo745:20220402223209j:plain

名前を聞かなくてももう知ってる・・・

 

あなたは梅宮信之助さん・・・だめだ・・・今のわたしに近寄ってはいけない

 

f:id:nanimo745:20220402223321j:plain

う・・・う・・・う・・・死んじゃった・・・

 

だから言ったのに・・・わたしに近づくなって・・・

 

f:id:nanimo745:20220402223508j:plain

もう自分でどうしようも出来ないんだ

 

人を斬って斬って・・・斬って・・・体がもう勝手に動いてしまうんだ

この世界の住人にクズだとか言ったりしたこともあったけど

 

誰よりも人を斬って・・・誰よりも人の命を奪っているクズはわたしなんだ

 

f:id:nanimo745:20220402223911j:plain

藤森主膳

 

こいつも何回も何回も殺した・・・こいつを殺しても何も解決しない

主膳を殺しても、またわたしは転生するしみんなも蘇る・・・そしてまた死ぬだけ

 

f:id:nanimo745:20220402224250j:plain

松崎源十郎 わたしはこいつをクズだと言った・・・

 

でも一番のクズはわたしだった

 

f:id:nanimo745:20220402224351j:plain

なんども桜花党の頭になったりもした

松崎源十郎は人望が無いのか殺してもだれもわたしを咎めない

 

むしろちやほやしてくれる

 

違う!違う!違う!違う!

 

わたしはいい奴なんかじゃない!ひれ伏してるおまえらだって・・・

 

f:id:nanimo745:20220402224535j:plain

平気で殺すクズだ・・・

 

f:id:nanimo745:20220402224624j:plain

わたしの今のたった一つの救いは

何度転生してもついてきてくれる奥さんの存在・・・いつも家で待っていてくれる

 

わたしの事を心配してくれる

 

こんなクズなのに・・・

 

f:id:nanimo745:20220402222346j:plain

いっそ鬼にでもなってやろうかと思う事もある・・・

だけど奥さんと一緒に居られなくなるのはさみしい

 

そんな時は誰もいなくなった実利城で動物たちと過ごし心を落ち着かせる

 

心を落ち着かせるために数日かかることもある・・・

 

f:id:nanimo745:20220402225038j:plain

あまりにも長くなると奥さんはわたしを叱ってくれる

 

「今さら帰って来たってあんたの居場所なんかどこにも無いよ!!」

 

f:id:nanimo745:20220402225212j:plain

「そんなにあたしが嫌か!」

 

「なんで帰って来なかった!」

 

「しばらく、そうやって土下座してな!」

 

涙が出る・・・こんなになってしまったわたしを本気で叱ってくれる・・・

わたしは土下座をして謝り続け

 

f:id:nanimo745:20220402225440j:plain

許してもらう

 

鬼になりたくない・・・もう他に誰もいない世界でもいい

わたしは奥さんと二人で永遠にこの世界で生きていきたい

わたしが死ななければ転生しないしみんなも蘇って苦しい思いを繰り返すこともない

 

ずっとこのまま・・・ずっとこのままでいい・・・

 

f:id:nanimo745:20220402225712j:plain

しかし、ある日わたしはついにやってはいけない事をやってしまいます

 

街で暴れてしまい大量殺人をしてしまったのです・・・

 

f:id:nanimo745:20220402225828j:plain

その日家に帰ると・・・奥さんの様子がいつもと違っていました・・・

 

f:id:nanimo745:20220402230058j:plain

 

「くつろぐ前に話があるんだ」

 

「あんた、カタギの人様に手ぇ出してるってのは本当なのかい?」

 

f:id:nanimo745:20220402230214j:plain

 

「これ以上あたしの顔に泥を塗るような真似はするんじゃないよ!」

 

・・・あ・・・あの・・・あ・・ご・・・ごめ・・・ん・・・

 

いつものお説教とは少し違う気がする・・・

これは・・・もしかして・・・

 

 

f:id:nanimo745:20220402230533j:plain

そして彼女はいなくなってしまいました

 

そりゃそうだな・・・そうだよな・・・しかたないよな・・・

わたしに・・・ほんの一時でもしあわせな時間をくれてありがとう・・・かすみさん

 

f:id:nanimo745:20220402230825j:plain

 

わたしは何人殺した?・・・志ある人を

 

わたしは何人殺した?・・・生きたいと願う人を

 

わたしは・・・わたしは何人殺した?・・・何の罪もない人たちを・・・

 

・・・決めたよ わたしは鬼になろう もう人として生きていくことは出来ない

自分だけ奥さんと幸せに暮らすなんて許されるはずが無かったんだ

 

死ぬ間際に藤森主膳が言いました

 

「おまえならば あるいは 信長を倒せるかも知れぬ」

 

「この儂を越え見事天下を取ってみせるか 地獄で見ておるぞ」

 

f:id:nanimo745:20220402231420j:plain

織田信長?天下?そんなものはどうでもいい

 

もう嫌だ・・・わたしは鬼になるんだ・・・

 

さようなら祇州天奈・・・

 

さようならみんな・・・

 

f:id:nanimo745:20220402231544j:plain

この地には 今も一匹の侍の姿をした鬼の伝説が語り継がれている。

 

その鬼はたった一匹で小国の民を喰らい尽くし

 

鬼を退治しにきた大勢の兵たちをも食らってしまったといわれている。

 

その後 その鬼がどうなったかは 諸説あり定かではない

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

なしこ

 

(C)2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(C)SUGIYAMA KOBO(P)SUGIYAMA KOBO