くうはくの745

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色々な事を経験して少しずつだけどそれぞれの意識が変わり始める【ゆるく遊ぶ侍道4 その18】

語学所で子供たちと一緒に英語の勉強をしています

 

ひたすら「This is a pen.」を繰り返す授業を受けていると・・・

 

 

あやしいヤツが語学所に入ってきます

 

 

(・・・)

 

 

(・・・)

 

 

「小暮か?」

 

 

「知らん 人違いだ」

 

 

「無理はよくないぞ」

 

 

「私語は慎め」

 

どう見てもバレバレなのに意地でも認めない小暮さん・・・

 

 

(ならば・・・)

 

「誰かと思えば小暮じゃないか」

 

 

「斬られたいのか・・・」

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

そんなくだらないやり取りをしているうちに英語の授業が終わります

 

 

「では次は地理についてお勉強しましょう」

 

 

「これが世界ですね 世界には沢山の国があります」

 

 

すると一人の子供が質問します

 

「先生 日本の国はどこですか」

 

 

先生は地図の日本を指差し「ここですね」と言います

 

 

突然小暮さんが立ち上がり

 

「なんだと 貴様らは日本を愚弄する気か」

 

と、大声で怒鳴り・・・

 

 

小さな声でブツブツと何やら言い始めます

 

「我が日本国は天地の別れし時より・・・」

 

 

「そこ!うるさいですよ」

 

 

先生に怒られると素直に謝る小暮さん

 

「・・・すまん ちょっと小さ過ぎるような気がして」

 

 

突然魔燐組が語学所に入ってきます

 

「な なんですか 皆さんは」

 

 

「この語学所は開国討幕派の温床になっている」

 

 

「御大老様より 取り潰せとの御下命を受けて参った ただちに出て行け」

 

 

「ま 待ってください ここは子供達が勉強をするだけの場所です」

 

 

「勉強をしたかったら手習いに行け 読み書き算盤をしてればいいんだ」

 

 

「い いやだよお・・・英語の方が面白いよお」

 

と子どもが言うと・・・

 

 

口答えをするなと怒鳴り子供を殴って泣かせてしまいます

 

 

すると小暮さんは「やめろっ」と言って立ち上がります

 

 

「やるぞ」

 

小暮さんと二人で魔燐組を倒します

 

 

すると茂呂さんが慌てて「大丈夫か」と言って駆け付けますが

小暮さんは「修羅場には慣れている どうということはない」と答えます

 

 

「しかし 御大老様に睨まれちまったら 俺もおしまいかなあ」

 

そう言って一旦語学所を出ます

 

 

茂呂さんは小暮さんに聞きます

 

「・・・で どうだった 語学所の授業は」

 

 

すると小暮さんが一つ聞きたいことがあると言います

 

 

「日本は本当にあんなに小さな島国なのか」

 

 

茂呂さんはその通りだと答えます

 

「だが広さの点では英国だって日本とどっこいどっこいなんだぜ」

 

 

「英国が「世界に冠たる国」と呼ばれるようになったのは 産業を発展させたからだ」

 

 

「つまり・・・その産業とやらを発展させれば」

 

 

「日本も世界に勝てるのか」

 

 

「だが そのためには今のこの国のありようでは無理だと俺は思っている」

 

 

「どんな国になるのかは分からんが 攘夷では無理だ」

 

 

「幕府ももはや新しい国はできない」

 

 

幕臣のくせに 幕府を否定するのか・・・呆れたな」

 

 

「何と言われようと 俺は俺だ お前さんも己の心に従って生きるべきではないかな」

 

そう言って茂呂さんは去っていきました

 

 

「しばし付き合ってくれ」

 

小暮さんが向かったのは・・・

 

 

入院している赤城さんの所でした

 

「馬鹿な・・・血迷ったか」

 

 

「俺はただお前に聞いているだけだ 攘夷で本当に日本は救われるのか」

 

 

「攘夷の後 日本はどんな国になるのかと」

 

赤城さんは一体何があったのかと聞きます

 

 

すると小暮さんは

 

「語学所で色々考えさせられた」

 

と答えます

 

 

「日本を救うためには 異国の卓越した知識を吸収し」

 

 

「産業を発展させ 諸外国に負けない国を築くことではないかと」

 



赤城さんは開国論者の茂呂に洗脳されたなと言いますが

 

 

小暮さんは自分で考えたんだと答えます

 

 

「小暮 おまえは言っていたではないか 考えるのは俺 おまえは俺の刀と」

 

 

昨日まではそうだったという小暮さんに赤城さんは

 

「俺はお前の心変わりを絶対に認めんぞ」

 

と言います

 

 

「赤城 そういうおまえだって ここに入院したからこそ助かったのではないか」

 

 

「それは・・・おまえが勝手に連れてきたんだろ こっちは有難迷惑だ」

 

 

「毛唐の医者にかかるくらいなら死んだほうがましだった」

 

 

「分かった・・・今日のところはこれで帰る」

 

 

「ああ 帰れ お前の顔など見たくない」

 

 

(小暮さんは、この短期間に色んなことを経験して考えが変わったみたいだな・・・)

 

 

「あいつが外国かぶれになるとは」

 

(赤城さん・・・そうじゃない・・・そうじゃないんだ)

 

 

(変わったと言えばもう一人変わった人がいたな・・・)

 

 

「ヘイ らっしゃい!」

 

寿司屋にはジェイジェイの姿がありました

 

 

「いやぁ ついにボクも生き甲斐というものを見つけたのさ」

 

 

ジェイジェイはあの後寿司屋に弟子入りしたらしい

 

 

「さあ ボクが寿司を握ってやるから どんどん注文してくれよ」

 

 

とりあえず注文してみると・・・

 

 

「ヘイ お待ち さあ 食べてくれたまえ」

 

 

(・・・)

 

 

(これはどうやって食べればいいんだ・・・?)

 

「どうした 遠慮は要らないよ」

 

 

覚悟を決めて食べてみると・・・「旨い!」

 

 

「本当かい!それは良かった いくらでも握るからどんどん注文してくれよ」

 

するとさらにお客さんが入ってきます

 

 

お客さんは琴吹さんでした

 

「こいつは驚いたな 異人が寿司を握るという噂は本当だったのか」

 

 

「そうだ 拙者にも一つ 握ってもらおうか」

 

 

「ヘイ お待ち」

 

 

 

「なんだこれは・・・」

 

(全部同じ寿司なんだな・・・)

 

 

ジェイジェイの握った寿司を食べた琴吹さんは

 

「見た目はともかくとして なかなか旨いなあ」

 

と言います

 

「いいよ もっと握ってくれ」

 

するとそこに・・・

 

 

魔燐組が入ってきます

 

「英国副使・ジェット・ジェンキンス伯爵だな?」

 

 

「毛唐のくせに寿司職人の真似事をし 日本の伝統文化を汚した罪で召し捕る」

 

(・・・いや・・・どんな罪だよ)

 

 

琴吹さんが寿司を握るくらい別にいいだろ?と言いますが

 

 

「御代官様 これは御大老様のご命令です」

 



そう言って問答無用でジェイジェイを捕まえてしまいます

 

 

「おい待て」

 

琴吹さんは魔燐組の後を追います

 

 

「じぇいじぇいは本気で寿司職人になりたかったんだ あっしにはわかる」

 

 

「昨夜は一晩中 寿司の握り方を練習していた」

 

 

「どうかお願えします じぇいじぇいを・・・」

 

 

「あっしの弟子を助けてやって下せえ」

 

 

(この寿司の握り方を一晩中練習してたのか・・・)

 

 

「伯爵が握った寿司。スーシーといった方が正しいかもしれない」

 

(字幕は寿司と出ていますがジェイジェイはスーシーと言っています)

 

 

ジェイジェイを救出するために代官所に侵入します

 

 

ジェイジェイは拷問塔で鬼怒川三姉妹から拷問を受けていました

 

 

「ボ ボクは無実だ ただ寿司を握っていただけじゃないか」

 

 

隠れて様子を見ていると琴吹さんが現れ、目で合図を送ってきました

 

 

「姫君様 お楽しみのところを申し訳ございません 少しだけお時間を頂いてもよろしいですかな」

 

どうやらジェイジェイを救出する隙を作ってくれるようです

 

 

(琴吹さんも少し変わってきたかな・・・)

 

 

ジェイジェイをつれて脱出しようとしますが・・・

 

 

人間豚たちに囲まれてしまいます

 

 

「逃がそうたって そうはいかないぜ」

 

 

「手柄をあげて 姫様から褒美を貰うんだ」

 

 

「へへ もっともっといたぶって貰うんだ」

 

 

そんなにいたぶられたいなら

 

 

わたしが死ぬまでいたぶってやるわ!

 

 

「ありがとう・・・助かったよ あの三姉妹は実に恐ろしい

 

 

「ボクはもう少しで無実の罪を認めてしまうところだった」

 

 



とりあえずジェイジェイを担いで代官所から脱出することに成功します

 

 

それを黙って眺めている鬼怒川親子

 

「お父様 よろしいのですか」

 

 

「どうということはありませんよ 心配せずとも お楽しみは沢山用意してありますからねえ・・・」

 

 

なんとかジェイジェイを英国領事館まで連れて帰ることができました

 

ローラさんは心配して門の所で待っていたみたいです

 

 

「とにかく傷の手当てを・・・」

 

 

治療するためにジェイジェイを赤城さんの隣のベッドに運びます

 

 

「何事だ」

 

 

ローラさんが赤城さんに事情を説明します

 

「拷問で体力が衰弱しています しばらくここで治療が必要です」

 

 

「この異人野郎と枕を並べて寝ろと言うのか」

 

 

「はい 仲良くして下さいね」

 

(ローラさんのなかで赤城さんはもう怖い攘夷志士ではなくなってるっぽい?)

 

 

ジェイジェイの方から赤城さんに話しかけます

 

「寿司は・・・美味しいねえ 僕は感動したよ・・・」

 

 

「日本には・・・素晴らしい食文化があるんだと」

 

 

「ふん 利いた風な口を」

 

 

「ボクは・・・寿司屋に弟子入りしたんだ」

 

 

「日本の伝統文化は奥深いんだ 寿司を握ったくらいで偉そうな口を叩くな」

 

 

「キミの言う通りだ ボクはもっと学びたい」

 

 

「次は何に弟子入りしたらいいかな 教えてくれよ」

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

 

(うん、赤城さんも少し変わり始めている気がする・・・)

 

ローラさんや茂呂さんは元々柔軟な思考ができる人だった・・・ジェイジェイは日本の素晴らしさを知り、小暮さんも異国は敵ではない日本はこのままでは駄目だとわかり始めている

 

赤城さんも少しずつだけど変わり始めた

 

あとは琴吹さんか・・・でも、琴吹さんも鬼怒川三姉妹を裏切ってまでジェイジェイを助ける手助けをしてくれた・・・

 

みんなで力を合わせれば 今度こそ鬼怒川怨仙を倒せるかもしれない

 

なしこ

 

 

 

 

 

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